入学準備 ランドセルを長く・綺麗に使うには?職人が教える正しい&便利な使い方~パーツ別の使い方&便利機能まとめ~

入学準備の主役ともいえるランドセルは毎日の通学に欠かせない大切なアイテムです。最近のランドセルには、昔にはなかった便利なパーツや工夫が実はたくさんあります。

この記事では、知っておくだけでランドセルが長く、そして綺麗かつ便利に使えるポイントを、ランドセル職人がわかりやすく解説します!

監修者:株式会社村瀬鞄行/職人パパ 井戸田和之

まず知っておきたいランドセルの基本構造と各パーツの役割

ランドセルは、小学校6年間を快適に使い続けられるように、多くのパーツがそれぞれ役割をもって使われています。各パーツの名称や役割を知っておくと、使い方やメンテナンスがぐっとラクになります。ここでは、ランドセルの基本構造をみてみましょう。

かぶせ(フタ)

ランドセルの顔ともいえる「かぶせ」は、教科書などを入れるメイン収納部のフタにあたります。多くのモデルではマグネットや金具のロックが付いており、最近ではワンタッチで自動ロックができるタイプも増えています。子どもが扱いやすく、閉め忘れ防止にもつながります。

大マチ・小マチ

ランドセルの収納部は、大きく分けて「大マチ」と「小マチ」の2つのポケットに分かれています。大マチには教科書やノート、小マチには筆箱や連絡帳などを収納します。最近のモデルでは仕切り付きや、ファスナーでマチ幅を調整できる“拡張マチ”付きも登場しており、収納力がより高くなっています。

肩ベルト

肩ベルトは、子どもの体格に合わせて長さ調整ができるパーツです。成長に合わせて何段階かで調整できるようになっており、モデルによって形状やクッション、構造が大きく異なります。メーカーによってこだわりや特色の違いが大きく出る部分です。

背カン

肩ベルトをランドセル本体に繋げるジョイント部分が「背カン」です。ここが立ち上がっているかどうかで、体への負担やフィット感が大きく変わります。また付け根が左右に動くタイプは、背負うときにベルトが自然に広がり、低学年の子どもでもスムーズに使うことができます。

ナスカン

ナスカンは、ランドセルの側面についている金具で、「給食袋」や「体操着袋」などを引っかけて使います。バネで開閉できるフック状のパーツで、開閉が簡単で、子どもでも扱いやすいのが特徴です。

Dカン

D型のリング状の金具で、ナスカンと似た用途ですが、よりシンプルな構造です。肩ベルトに付いていることが多く、防犯ブザーを取り付ける場所として使われます。

背あて

背中に直接あたるクッション部分で、「通気性」や「クッション性」に優れているかが重要です。長時間の通学でも疲れにくいように、メーカーごとに工夫が凝らされています。

持ち手と金属フック

ランドセルの上部には「持ち手」が付いており、棚に置いたり、手で持ち運んだりするのに便利です。ただし、この持ち手は“引っ掛ける”ためのパーツではないため、学校の机の横などにかけるときは、「ひっかけ金具」を使うようにしましょう。持ち手に負担をかけ続けると、型崩れや破損の原因になります。

ランドセルの金具パーツの正しい使い方とは?

ランドセルには、見た目以上に多機能な金具パーツが備わっています。ところが、実際の使い方は子どもによってバラバラ。中には本来の用途と違う使い方をしてしまっているケースも少なくありません。

ここでは、代表的なパーツをまとめて紹介。安全・便利に使いこなすためのポイントをチェックしてみましょう。

側面のナスカン(金具)

ランドセルの両サイドには「ナスカン(フック状の金具)」があり、給食袋や体操服袋を掛けるのが本来の用途です。最近のモデルには、強い力が加わると外れる安全設計のナスカンがついており、公園の遊具や電車のドアに引っかかっても外れるため、事故防止に有効です。

しかし実際には、ナスカンでランドセルを持ち上げてしまったり、そもそもナスカンを使っていないケースも多いです。想定された重さ以上の負荷がかかると、ランドセルを傷めてしまったり思わぬ事故につながる恐れがありますので注意が必要です。 

肩ベルトのDカン(金具)

ランドセルの肩ベルト下には、小さなDカン(丸い金具)があり、ここは防犯ブザーの取り付け場所として推奨されています。体に近く、すぐ手が届く位置にあるため、非常時にすぐ鳴らせることが最大のメリットです。学校からも「防犯ブザーはDカンに」と指導されることが多く、保護者としても取り付け場所の確認はしておきたいところ。

Dカンは防犯ブザー以外にも、キーケース(家の鍵)や子ども用GPS端末などを取り付けるのにも便利です。特に共働き家庭では「先に家に帰る子ども」の安全対策として活用されることが増えています。

メーカーによっては、ここにもナスカンを採用することで、より使いやすくなっています。

ポケット内のフック

ランドセルのかぶせを開けると、前ポケットが付いています。実は、このポケットの使い方がわからないという方が多くいらっしゃいます。ランドセルによっては、このポケットの中にフックが付いていることもあり、前ポケットの活用法をご紹介します。

リアルな活用例:

・鞄の中で紛失しやすい家の鍵をフックにかけてすぐに見つけられるようにする

・GPS端末を入れて盗難や紛失防止

・お守りや、もしもの時の保護者の連絡先カードを忍ばせておく

前ポケットはファスナーで完全に閉じることができるため、大切なものだけど子どもが取り出しやすいものを入れるのにとても便利な場所です。

ランドセルのパーツは、安全性・機能性を高める工夫のかたまりです。使い方を知っておくことで、毎日の登下校がもっと快適で安心につながります。

前ポケット・小マチ、みんな何入れてる?

ランドセルには大きく分けて「大マチ(教科書などのメイン収納)」のほかに、「前ポケット」「小マチ」といった小さな収納スペースがあります。では実際、子どもたちはこのポケットに何を入れているのでしょうか?

前ポケットの使用例

ランドセルの一番手前にある小さなファスナー付きポケット。ここは、すぐに取り出したいものや予備の小物の収納にぴったりです。

よく入れられているのは…


・マスク(予備)
くしゃみをした時や落としてしまった時のための予備用マスクは必需品。

・ティッシュ・ハンカチ
ポケットに入りきらないときや、忘れたときの予備として活用されます。

・絆創膏(ばんそうこう)
軽いケガをしたときのために1〜2枚入れておく家庭も。

・エコバッグ
学校で作品や荷物が増えたときに、畳んで持っておける便利アイテム。

・ランドセル用の雨カバー
突然の雨に備えて、折りたたみタイプを常備するケースも増えています。

この前ポケットは「急に必要になるかもしれないもの」の置き場所として、多くの家庭で活用されています。ただし、小さすぎるものを入れると奥に入り込んでしまうこともあるため、小袋にまとめる工夫をしている保護者も。

小マチの使用例

大マチと前ポケットの間にあるのが「小マチ」。奥行きは浅めですが、幅は比較的広く、軽めのアイテムを入れるのに向いています。

よく使われているのは…

・筆箱
大マチよりも取り出しやすいため、ここに入れる子も。特に低学年に多い使い方です。

・学童用アイテム(連絡帳、名札など)
放課後の学童保育に持参する物を、中ポケットにまとめておくと整理しやすく便利です。

・マスクや靴下(予備)
忘れたときや汚れたときのために、念のため持たせている家庭もあります。

中ポケットを「学校用」、前ポケットを「学童用」など、家庭ごとに仕分けルールを設けているケースもあります。これにより、子ども自身が物の出し入れを把握しやすくなり、忘れ物も減るという声も。

また、最近では「ポケットの中に母の連絡先を書いた紙を入れておく」という防犯・安心対策をしている家庭もありました。

先輩ママが選んだ「これだけは欲しい!」機能とは?

立ち上がり背カン:フィット感で決めるママ多数!

“背カン”とは、ランドセルの上部で肩ベルトを支える金具のこと。中でも「立ち上がり背カン」は、ベルトがランドセル本体から立ち上がる構造で、子どもの背中にフィットしやすく、重さを分散してくれるのが特長です。

「背負ったときの安定感が全然違う」「姿勢が良くなった」といった口コミも多く、特に体が小さい1年生には重要視されている機能です。

反射材&自動ロック:安全&便利の二大ポイント

通学時の安全性を高めるために、反射材(リフレクター)がついているランドセルは今や定番。特に、かぶせ部分の縁や肩ベルトに反射素材が入っているタイプが人気で、「夕方の帰り道でも安心できる」と好評です。

さらに、自動ロック機能付きの錠前(ワンタッチロック)もママたちから支持が高いポイント。「閉め忘れがなくなった」「低学年でも簡単に使える」と、子どもの使いやすさを重視する家庭には特におすすめです。

その他:両開き前ポケット・ナスカン・Yライン背当てなど

細かいけれど「あると便利!」と実感される機能も見逃せません。

両開き前ポケット:ファスナーが左右どちらからでも開けられるので、利き手を問わず使いやすい。

ナスカン:給食袋や体操服袋を引っ掛ける金具。安全ナスカンなら外れやすく事故防止にも◎。

Yライン背当て:背中のクッション中央にY字型の隙間を作り、通気性やフィット感を高めているタイプで、「夏でも蒸れにくくて快適」との声多数。

これらの機能は、「あって良かった!」と感じる保護者が多く、ランドセル選びの際の“最終的な決め手”になることも少なくありません。機能性とデザイン、どちらも重視したい方は、ぜひチェックしてみてください。


まとめ

・季節ごと・成長ごとに使い方を見直すのが◎

・機能を“活かす”ことで、ランドセルはもっと便利になる

・子どもと一緒に使い方を見直す時間をとってみよう

ランドセルの機能を知り、正しく使うことで、その価値はぐんと高まります。
ぜひ一度、親子でランドセルの使い方を見直し、より快適で安心な通学をサポートしていきましょう。

【参考】

ランドセルの金具、それぞれ何に使う?

\先輩ママに聞いた!/ 中マチ何入れてる?

\先輩ママに聞いた!/ 前ポケット何入れてる?

事故防止に!安全ナスカンついてる?

子どもの身体の負担を軽減している、 立ち上がり背カンってなに?

先輩ママに聞いた「この機能は必須!」なランドセルの機能」

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井戸田和之

株式会社村瀬鞄行/職人パパ

高校生の頃に独学でレザークラフトを始め、大学卒業後に株式会社村瀬鞄行に入社。2022年に鞄技術認定1級を取得し、現在は同試験の試験官も勤める。また2児の父であり、自身もランドセルで通勤している視点から、「職人パパ」としてSNSを中心に情報発信も行なっている。

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