
頑張りすぎに注意!子どもが新学期疲れに陥る理由と対応法
新しい教室に新しい教科書。ワクワクする新学期ですが、その一方で、新学期は子どもたちがストレスを感じやすい時期でもあります。
「なんだか元気がない」「学校の話をしたがらない」そんな様子が見られたら、それは“新学期疲れ”かもしれません。今回は新学期に子どもが疲れてしまう理由と、家庭でできる対応法をご紹介します。
執筆 元教員 金島ちぐさ
目次
新学期に子どもが疲れてしまう理由

新学期に子どもが疲れやすくなってしまうことには理由があります。環境の変化や周りからの期待、授業時数の増加など、さまざまな要因が重なっています。ひとつずつ見ていきましょう。
新学年になったプレッシャーを感じている
年度末、学校では進級に向けていろいろな準備をしてきたことと思います。新2年生でなら「もうすぐ1年生が入学してきて、お兄さんお姉さんになるんだよ」というお話があったり、新4年生であれば「高学年の仲間入りに向けて自律・自立しよう」、新6年生であれば「最高学年として学校のよきリーダーになろう」など、それぞれ目標をもったはずです。
進級は嬉しいことですが、繊細な子どもや完璧主義の子どもにとっては、こういった言葉がプレッシャーになってしまうことも。期待に応えようと頑張るほど、知らないうちに疲れがたまってしまうこともあるのです。
先生との関係づくりがまだできていない
新しい担任の先生との関係づくりには時間がかかります。困ったことがあっても先生に相談しづらかったり、先生の指示が分かりにくいと感じたりすると、ストレスの原因に。
また、先生にも個性がありますし、人同士の関係なので、どうしても合う合わないが出てきます。私の中学1年生になった娘も、以前「今度の先生は声が大きいから苦手かも」と伝えてきたことがありました。
先生との関係が少しずつできてくると、相談しやすくなったり、苦手なところも受け入れやすくなったりするはずです。
新しいクラスのルールに慣れていない
先生が変わることで、クラスのルールにも変化が出ます。次の学習の準備はいつするのか、どのタイミングで連絡帳を書くのか、休み時間にタブレットを使用してよいのか、授業中に発表するときはどんなきまりがあるのかなど、先生によってやり方が異なります。
きまりをしっかりと守りたい子どもにとっては、新しいルールに慣れるまではストレスを感じたり、疲れやすくなったりしてしまうかもしれません。
仲の良い友だちとクラスが離れてしまった
進級に伴うクラス替えがあると、休み時間の過ごし方にも変化が生まれます。特に、昨年度仲良しだった友だちとクラスが離れてしまうと、どうしても心細さを感じる子どもがいます。
すぐに新しいクラスでの友だちができるとは思いますが、それまでは休み時間も気を張って過ごしてしまい、疲れやすくなることがあります。
授業時数が増え、下校時刻が遅くなった
学年が進むにつれて、週あたりの授業時数が増えます。これまで5時間目で帰っていた日も6時間授業になると、下校時刻が遅くなりますよね。家でゆっくりする時間や友だちと遊ぶ時間が減ることで、心も体も疲れやすくなります。
子どもが新学期疲れになっているなと感じたら

新学期は、慣れるまでにどうしても時間がかかるものです。会話を増やしたり休息をとったりして、子どもに寄り添った対応をしてくださいね。
親子の会話を増やす
まずは、子どもの話に耳を傾ける時間を作ってみてください。アドバイスしたり、励ましたりしようとしなくて大丈夫。また、困りごとや心配ごとを聞き出そうとする必要もありません。学校であったことや勉強したことなど、とりとめのない日常会話をする時間を長めに取ることがポイントです。「聞いてもらえた」という安心感だけでも、子どもの心は少し軽くなります。
春は保護者にとっても変化のある季節ですから、驚いたことや困ったことなどを可能な範囲で話してみるのもひとつの方法です。
ゲームやインターネットから離れる
学校でたくさん頑張ってきたあとに、ご褒美としてゲームをしたりYouTubeを見たりする子どもも多いと思います。もちろんこういった「ご褒美タイム」も大切ですが、あまり長時間続けると、脳や目をさらに疲れさせてしまうことに。
外で遊んで体を動かしたり、ソファに横になって「何もしない時間」を作ったりしてみるのはいかがでしょうか。
睡眠時間を長めに取る
疲れているときはゆっくり眠るとよいのは、大人も子どもも同じです。子どもが疲れている様子のときは、睡眠時間を長めに取るように心がけましょう。
お風呂へ入り湯船にゆっくりつかる、就寝前はテレビやスマホを見ないようにするなどして、就寝前の行動も合わせて見直すのがおすすめです。
放課後の予定を見直す
放課後の予定が詰まりすぎていると、心身を休ませる時間がなくなってしまいます。たくさん習い事をしていたり、毎日予定が入っていたりするなら、一度見直して、少し余白を作ってみるのもおすすめです。完全にやめてしまうのではなく、4~5月だけお休みする方法もあります。
思い切って学校を休んでみる
どうしても疲れが取れないようであれば、思い切って1日学校を休むことも、ひとつの大切な選択です。「休むと癖になるのでは」と心配になる気持ちもあると思いますが、リセットすることで翌日からまた元気に登校できることもよくあります。
会社員にとっての有給休暇のように、「この日は学校を休んでリフレッシュしよう!」と事前計画を立ててみるのもいいですね。
まとめ
・新学期は環境の変化が大きく、子どもが疲れやすい時期
・まずは親子で会話する時間を増やし、様子に気づくことが大切
・心と体を休めるタイミングを探そう
環境の変化を楽しめる子もいれば、不安に感じやすい子もいます。
一見新しい環境を楽しんでいる様子でも、本人も気付かないうちに疲れがたまっていることも少なくありません。
焦らず、その子のペースで。無理のない形で新学期に慣れていけるよう、見守っていきたいですね。
金島ちぐさ
元教員
国立大学の学校教育学部にて、小学校教員と中高音楽教員の免許を取得。卒業後は小学校の正教員として勤務。結婚を機に退職し、現在は小学生2人を育てながら教育・子育てに関する情報を発信している。