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小学校の入学準備で必要なものはコレ!小学校の現場で見た、子どもと親側それぞれの視点で本当に必要なものを元小学校教諭が解説

小学校入学を控え、ワクワクドキドキの子どもたち。毎年秋頃には入学説明会も開かれるため、保護者もいよいよ緊張感が高まってくる時期です。持ち物はもちろん、学習面や生活面でどんな準備をすればいいのか心配になりますよね。結論から言ってしまうと、先生はすべての子どもを受け入れ、きちんと向き合ってくれるから大丈夫!ただ、少しでもスムーズに学校生活をスタートさせてあげたくなるのが親心ですよね。どんなことに気を付ければいいか、教員時代に見聞きした実体験をもとに解説していきます。

執筆 元教員 金島ちぐさ

小学校入学前にできたらいいな!子どもの学習準備

ひらがなの読み書きはどこまで必要?数字はどこまで分かればいい?学習面での不安を感じる保護者の方も多い印象です。まっさらの状態で入学してもちろん問題ありませんが、毎日新しいことを学ぶ生活は、子どもにとって大変かもしれません。これができればひとまず安心かな、という内容に絞って解説します。

自分の名前が読める

入学のタイミングでひらがなをマスターしている必要はありませんが、自分のフルネームは読めた方が安心です。保育所や幼稚園でも棚や持ち物に自分の名前を書いていますが、同時に自分専用のシールやマークを貼っていることがほとんど。これまでシールで自分のものを判断していた子は、名前だけになると自信がなくなってしまうことがあります。ひらがなに興味をもつきっかけとしても、まずは自分の名前が読めることをめざしてみましょう。

1~12の数字を理解できる

小学校生活では時計を見る機会が増えます。最近は、自主性を育てる目的でチャイムの回数を減らした「ノーチャイム」の学校も増えており、子どもたちは時計を見て行動する必要があります。1,2年生での時計の学習が終わるまで、先生は「長い針が8になるまで休憩ね」というような言い方をしてくれますが、「はち=8」が分からなければ、いつ教室に戻ればいいのか分からなくなってしまいます。こういった理由で、時計で使う1~12の数字と読み方が分かっていると安心です。もちろん数字についても学校で学習しますから、気負いすぎずにチャレンジしてみましょう。

えんぴつを正しく持てる

小学1年生の子どもたちを見ていて、意外と気になるのがえんぴつの持ち方です。先生も気付いたときには指摘してくれますが、常に横について見れるわけではないので、知らない間に変な持ち方が定着してしまうことも…。一度定着してしまうと矯正が大変なので、家でも正しいえんぴつの持ち方ができているかのチェックが必要です。入学前に、お絵描きやなぞり書きをしてみるのがおすすめです。

小学校入学前にできたらいいな!子どもの生活準備

学習面以外にも、幼稚園や保育所とは環境の変化が多い小学校。意外なつまずきが隠れているので、解説していきます。

自分でトイレに行ける

トイレトレーニングは完了している子がほとんどかと思いますが、「トイレ行ってね!」「トイレ大丈夫?」と声掛けすることはまだまだ多いのではないでしょうか。また、幼稚園や保育所では自分が思い立ったタイミングでトイレに行けますが、小学校に入ると授業中はトイレに行きづらいと感じる子がほとんどです(もちろん、先生に伝えれば行けますよ)。普段ギリギリまで我慢しがちな子は、早めにトイレに行っておけるようになると安心です。また、小学校のトイレはまだ和式も多いので、和式の練習もしておきましょう。

立ったまま着替えができる

制服登校でも私服登校でも、体育の前後には着替えがあります。家での着替えは床に座ってズボンを脱ぎ履きするので、学校での着替えは慣れるまで意外と大変です。立ったまま着替えができるかどうか、それが難しい場合は椅子に座ってならできるかどうか、家で着替えるときに試してみてください。

雨の日に外を歩いてみる

今徒歩で送り迎えをしているなら大丈夫ですが、自転車や車で送迎している人は雨の日に外を歩いてみましょう。低学年の間は長靴で登校してくる子も多いのですが、集団登校の場合は、長靴が歩きづらいせいでスピードについていくのが大変なことも。運動靴で登校するなら学校で靴下を履き替えないと気持ち悪いので、その練習もしておけると安心です。

親がやる小学校入学準備とは?

入学準備をするのは子どもばかりではありません。持ち物をそろえたり、ひとつひとつに名前を書いたりと、親がやる入学準備もたくさんあります。

入学説明会前に物を買わないようにする

「入学準備をする」という言葉に反してしまいますが、入学説明会前までは物を買わないようにしましょう。「筆箱は無地指定」「お道具箱はB5サイズ指定」など、学校ごとに独自のルールがあるからです。手提げ袋や給食袋にも、意外と細かなサイズ指定があるかもしれません。「来年度からはこのルールに変えます」と言われることも少なくないため、せっかく買ったものが無駄にならないようにしたいですね。ちなみに、絵具セットや鍵盤ハーモニカは入学後に集団注文で申し込む学校がほとんどです。

お名前スタンプやお名前シールを用意する

教科書や文房具はもちろん、さんすうセットの数え棒100本など、名前書きは入学準備の目玉と言ってもいいでしょう。お名前スタンプやお名前シールを準備しておくと、少しでも楽になります。スタンプの場合は、ひらがなバージョンと漢字バージョン、またサイズも大小さまざまなものがセットになっているものを買えば、小学校高学年や中学生になっても使い続けることができます。シールを用意する場合は、通常サイズに加え、さんすうセット用のものも用意するといいですよ。

入学直後は下校が早いので注意する

4月の行事予定は入学式まで分からないことが多いので、予定を考えるのが難しいですよね。細かな時間は学校によって異なりますが、入学後1週間ほどは午前中授業で、給食が始まってからもしばらくは下校時間が早いことが多いです。学童に申し込むなら大丈夫ですが、そうでない場合は、GW明けくらいまではイレギュラーな対応になると考えておきましょう。

情報共有できるママ友がいると安心

これは必須ではないものの、細かな不安を解消するために、情報共有できるママ友がいると安心です。特に年上の兄弟をもつママ友がいれば、学校の雰囲気や持ち物について教えてもらえます。朝家を出るのが何時くらいになるのかも、始めは分からないもの。「かゆい所に手が届く」ような情報を得られると、助かりますよ。

まとめ

入学準備で押さえたいポイントを解説しました。子どもにプレッシャーを与えず、でもなるべくスムーズに小学校生活に慣れることができるよう、親子で入学準備を進めていきたいですね。なにができても、できなくても、先生は温かく迎え入れてくれます。「小学生になるんだから」と肩肘を張るのではなく、「できることが増えたら嬉しいな」という明るい気持ちで取り組んでくださいね。

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金島ちぐさ

元教員

国立大学の学校教育学部にて、小学校教員と中高音楽教員の免許を取得。卒業後は小学校の正教員として勤務。結婚を機に退職し、現在は小学生2人を育てながら教育・子育てに関する情報を発信している。

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