【元教員監修】小学校の入学準備!必要なものとアドバイス

年長の秋頃になると、小学校入学ももう目の前。何を準備すればいいのか、どんなことに気を付ければいいのか、不安に感じることも多いでしょう。そんなお父さん・お母さんのために、小学校入学までのスケジュールや準備物、防犯・安全対策まで一気にまとめました。不安を減らして、入学式までじっくりと準備を進めていきましょう。

学校教員と中高音楽教員の免許を取得。卒業後は小学校の正教員として勤務。結婚を機に退職し、現在は小学生2人を育てながら教育・子育てに関する情報を発信している。

小学校入学までのスケジュールと準備

まずは、小学校入学までのスケジュールと準備物についてまとめてご紹介します。

入学式までの主なスケジュール

10月~11月入学前健診予防接種状況やアレルギーの確認、内科健診など。子どもの軽い面談(名前が言えるか等の確認)も行われることがあります。眼科や耳鼻科等の健診は入学後に行われるケースもあるため、この日になくても心配しないで。先天性の疾患や発達障害等の心配がある場合は、先生に直接相談するチャンスです。
11月~1月学童申込学童は、学校ではなく自治体が運営しています。そのため、学童の説明会は学校説明会とは別で開催されることも多いですから、情報を見逃さないようにしましょう。民間学童を利用する場合は、先着申込・抽選申込など、要件のチェックも必要です。
1月入学通知(郵送で届く)入学を許可する通知書と、入学式日時の案内等が、郵送で送られてきます。万が一漢字やふりがなが間違っていた場合は、早めに学校へ連絡してください。
1~2月入学説明会(保護者)体験入学(子ども)入学説明会では、学校での生活や、入学準備物に関する具体的な説明があります。算数セットや鍵盤ハーモニカの申し込みが行われることも。通学路の確認や、集団登校がある学校は登校班の確認もあります。子どもの体験入学は各幼稚園や保育所から参加し、上級生とのかかわりを持ちながら学校探検等をすることが多いです。
4月学童開始(4/1)入学式学童は入学式前の4/1から利用できます。

入学の約半年前から、学校に赴いての入学準備が始まります。

ただ、学校によってスケジュールが異なるため、詳しくは自治体の情報等を確認してください。

持ち物リストと準備のタイミング

早めに準備していいものランドセル・ランドセルカバー学習机制服(または通学用の私服)
入学説明会後に準備するものバッグ類(手提げ・上履き入れ・給食袋など)給食セット(エプロン・三角巾・マスク・手拭き・ランチョンマット・歯ブラシ・コップなど)体操服・赤白帽・上履き筆記用具(筆箱・鉛筆・赤青鉛筆・鉛筆削り・消しゴム・下敷きなど)お道具箱用品(お道具箱・ハサミ・のり・フェルトペン・クレヨン・色鉛筆・折り紙・粘土・粘土板など)雑巾
必要に応じて準備するもの長靴レインコート座布団防災頭巾制服がない場合:入学式用のフォーマル
学校から注文案内があるもの算数セット絵具セット鍵盤ハーモニカ

バッグ類や筆記用具は、学校によって「持ち手は〇cm以内に」「キャラクターものは不可」と言われる場合がありますので、早めに準備しすぎると無駄になってしまう恐れがあります。ほかにも、お道具箱のサイズを指定されたり、雑巾にループを付けるようにお願いされたりと、思ったより細かい気配りが必要になりますので、入学説明会での話をメモしておきましょう。

入学準備にかかる費用

昨今の物価上昇の影響もあり、思ったより費用がかかる可能性があります。

・ランドセル(約40,000円~)

・学習机(約30,000円~)

・制服(20,000円前後)

・体操服、赤白帽(10,000円前後)

・バッグ類、給食セット(約7,000円~)

・文房具、お道具箱用具(10,000円前後)

・算数セット、絵具セット、鍵盤ハーモニカ(12,000円前後)

合計で130,000円程度必要です。

家庭によっては学習机が不要だったり、制服のない学校だったりすることもあるため、一概には言えませんが、おおよその目安として参考にしてください。

入学前に親子で取り組みたいこと

生活面に関して、楽しい小学校生活を送るために、あいさつの練習や、自分の名前を言う練習ができるといいですね。入学に伴い生活リズムが変わりますから、早寝・早起き・朝ご飯を意識した生活習慣が身についていると安心です。トイレの使い方やご飯の食べ方などのマナーに関しては、どうしても学校では目が行き届きにくい部分になりますので、引き続き家庭でも教えていく必要があります。

学習面に関して、ひらがなをマスターしている必要はありませんが、自分の名前の読み書きができると小学校生活をスムーズにスタートできます。時計の読み方も学校で教えてくれるので、そこまで心配する必要はありません。ただ、家にデジタル時計しかない場合は、入学準備をきっかけにアナログ時計をひとつ買ってみるのもいいかもしれませんね。

つい「あれもできないと、これも練習しないと」と焦ってしまうかもしれませんが、押し付けは禁物です。まずは子どもが明るく楽しい気持ちで入学式を迎えられるよう、無理強いせずに少しずつ準備を進めるようにしましょう。

登下校中の防犯対策・安全対策

小学校からは自分で登下校をすることになります。安全面について、今一度考えてみましょう。

通学路と交通ルールを守った登下校を

朝集団登校がある場合は、集合場所と時間を守れるように家を出ましょう。登校班に合流できれば、高学年のお兄さん・お姉さんと一緒に学校へ行けます。

下校も、最初はルートごとにグループを作り、先生も同伴で集団下校することが多いでしょう。迷子になる心配はあまりありませんが、自宅が奥まった位置にある、普段通らない道を通る、といった場合は大通りまで迎えに出るのが安心です。

ある程度慣れて集団下校がなくなると、寄り道をしたり、決められたルート以外を通って帰ってきたりする子どもが出てきます。トラブルの原因になりますから、ルートを守って下校するように定期的な声掛けが必要です。

また、大きな交差点には「交通安全ボランティア」の方が立って見守りをしてくださることが多いですが、小さな交差点や信号のない横断歩道まではなかなか行き届きません。道を渡る前に一度立ち止まる、横断歩道は手を上げて渡る、などの交通ルールも確認しておきましょう。

危険な目に遭わないために

下校は一人でせず、お友だちと一緒に帰るのがベストです。近所に仲のいいお友だちがおらず一人になってしまう場合でも、「声を出せば聞こえる距離に、同じ学校の子が歩いている」という状態で下校するだけで、防犯効果があります。

防犯ブザーの携帯も当たり前のことになりましたが、使い方がよく分かっていない子どもが少なくありません。どうやって使うのか、どんなときに使うのかなど、ゆっくり確認してみるようにしてください。

入学前に親子で登下校の練習をしてみるのがおすすめです。通学路に「110番の家」がある場合は、何かあったときに助けを求めることができます。ほかにも、危険な道がないか、人通りはどうかなど、大人目線で確認しましょう。

参考記事:【保育士監修】親子で取り組む防犯対策 | 子どもを犯罪から守ろう!

     【保育士監修】「いかのおすし」とは?子どもを守る防犯標語

親子のコミュニケーション

小学生になると、帰宅後に友だちと遊ぶ機会も出てきます。誰とどこで何時まで遊ぶのか、都度報告をする習慣をつけておきましょう。遊ぶ途中で場所を移動したり、どこで遊ぶか決まっていなかったりと、不安な要素が多い場合は、見守りケータイ等を持たせるのもひとつの方法です。

ほかにも、下校中に不安なことがあった、困ったことがあったなどをすぐに相談できる家庭環境を作っておくことが大切です。入学後、子どもの話から実際に危険があると感じた場合は、迷わず学校へ連絡・相談してくださいね。

まとめ

楽しみで待ち遠しい入学式。その反面、準備物や1人での登下校など、不安に感じることも多いはずです。入学後にバタバタしないよう、まずは入学説明会での話をしっかり聞いておくことがポイントです。親子で無理なく準備を進め、すてきな入学式をお迎えくださいね。

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金島ちぐさ

元教員

国立大学の学校教育学部にて、小学校教員と中高音楽教員の免許を取得。卒業後は小学校の正教員として勤務。結婚を機に退職し、現在は小学生2人を育てながら教育・子育てに関する情報を発信している。

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