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2024.06.06  アライアンス 企業情報
犯罪学第一人者、立正大学教授 小宮信夫氏がSASENAIの技術顧問に就任

犯罪から未然に子どもたちを守るAI防犯アプリ「SASENAI(サセナイ)」を開発するVxTech株式会社(本社:東京都港区、代表:小野衣子、以下VxTech)の技術顧問に立正大学 文学部社会学科 教授の小宮信夫(こみや・のぶお)氏が就任したことをご報告いたします。

■技術顧問就任の背景

小宮氏は犯罪の機会を与えないことによって、犯罪を未然に防ごうとする「犯罪機会論」を専門に長年にわたり国内外にて犯罪学の研究を深め、多くの研究業績を有します。犯罪学分野の第一人者として犯罪の機会を減らすための具体的な手法として地域安全マップの作成やCPTED(防犯環境設計)の推進など、多岐にわたる実践的なアプローチを行政、教育機関等と連携し提唱。日本の犯罪抑止に大きな影響を与える日本を代表する犯罪学の著名な研究者です。

VxTechが開発する「SASENAI」は、先進的なテクノロジーを活用した次世代の犯罪抑止ソリューション技術で人々が安全に暮らせる未来の実現を使命として掲げています。小宮氏の就任により、SASENAIは小宮氏が提唱する「犯罪抑止の3要素」や地域安全マップの作成手法をはじめとする犯罪学の最新の理論を取り入れ、より精密な犯罪抑止システムの構築、そして社会実装に向けた犯罪防止の研究開発を加速させ新たな防犯技術のパラダイムを創出することを目指します。

小宮信夫教授のコメント

本の防犯対策はガラパゴス状態と言わざるを得ません。なぜなら、グローバル・スタンダードの「犯罪機会論」が普及していないからです。そのため、「防犯ブザーを鳴らせ」「大声で助けを呼べ」「走って逃げろ」と教えていますが、すでに犯罪は始まっています。つまり、これらは真の防犯対策ではないのです。

こうした精神論や根性論では犯罪を防げません。求められるのは、襲われたらどうするかという「クライシス・マネジメント」ではなく、襲われないためにどうするかという「リスク・マネジメント」です。

この点で、VxTech株式会社は、あくまでも科学やテクノロジーによる犯罪の未然防止を目指しているので、その姿勢は高く評価できます。犯罪機会論とAIが組んだとき、理想的な防犯対策が実現するに違いありません。

立正大学 文学部社会学科 教授 小宮信夫氏について

立正大学 文学部 社会学科教授、社会学博士。ケンブリッジ大学大学院犯罪学研究科修了。法務省、国連アジア極東犯罪防止研修所などを経て現職。

専門は犯罪学で「地域安全マップ」の考案者。主な研究テーマは犯罪防止、社会的安全、地域防犯対策などで、多数の論文や著書を発表しています。また、警察庁の安全・安心まちづくり調査研究会の座長や東京都の非行防止・被害防止教育委員会座長などを歴任。NHK「クローズアップ現代」、日本テレビ「世界一受けたい授業」などテレビへの出演、新聞の取材(これまでの記事は2000件以上)などメディアにも幅広く出演し、防犯教育の普及に努めています。

著書

『写真でわかる世界の防犯 ――遺跡・デザイン・まちづくり』(小学館、全国学校図書館協議会選定図書)

『なぜ「あの場所」は犯罪を引き寄せるのか』(青春新書)

『犯罪は「この場所」で起こる』(光文社新書)

『犯罪は予測できる』(新潮新書)

『あぶないばしょはどっち?』(池田書店)など多数