こんな場所に注意！登下校時や放課後の子どもの安全確認ポイント

登下校時や放課後、子どもたちが安全に過ごしているかは、親にとって気になる問題のひとつ。登下校中の交通事故や不審者情報等のニュースも多いなか、我が子の安全をどう守るか、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

今回は、登下校や放課後の子どもの安全確認ポイントについて考えます。

執筆　元教員　金島ちぐさ

1 登下校時の安全確認ポイント
2 放課後の安全確認ポイント
3 危険なポイントは子どもと共有して
4 まとめ

登下校時の安全確認ポイント

登下校時の通学路は、定期的に安全確認を行いたいルートです。決まった道順を使って登下校することはもちろん、通学路途中に危険な場所がないかを確認しましょう。

信号のない横断歩道

信号のない横断歩道を渡ろうとする場合、歩行者が優先されるため車は一時停止しなければならない決まりになっていますが、残念ながらこれを守らない車が多くいます。カーブや下り坂といった条件が重なると、さらに注意が必要です。横断歩道であっても「右左右」の確認を必ず行うようにしましょう。

少し話は逸れてしまうのですが、交通安全においては親自身がロールモデルになることも大切です。横断歩道以外で道路の横断をしない、信号が点滅していたら止まる、道に広がって歩かないなど、日ごろの家族でのお出かけから交通安全を意識できるといいですね。

歩道やガードレールのない道

小学校が住宅街の入り組んだ場所にあるケースは少なくありません。通学路に歩道やガードレールがない細い道が含まれている場合は注意しましょう。

友だちと話しながら並んで歩くと車道へはみ出てしまうため、縦一列に並んで歩きます。こうした道は信号も少なく、登校時間には歩行者や自転車、車が集中しやすいため、特に注意が必要です。見通しの悪いポイントがないかどうか、確認してみてください。

路上駐車が多い道

路上駐車や路上駐輪の多い道は、死角が増えて危険です。

特にまだ体が小さい1年生は、車体の陰に隠れてしまいます。路上駐車のせいでやむを得ず車道へはみ出して歩く場合は、一度後方を確認する習慣をつけると安心。また、このとき急ごうとして走るとかえって危険なため、落ち着いて歩くようにしましょう。

庭の草木がはみ出している部分

庭の手入れが行き届かず、枝木が道路へはみ出しているケースがあります。

わたしの子どもたちが使う通学路でも、空き家からはみ出た枝木が歩道の半分以上を覆い、危険を感じる時期がありました。こういったときは自治体の窓口へ伝えると、土地の所有者に連絡してもらえます。対応してもらえるまでにかかる時間はまちまちですが、連絡するに越したことはありません。定期的に通学路の状態をチェックし、危険がないか確認しましょう。

他にも、道路にはみ出して私物を置いている場合や、ゴミが放置されている場合等も、自治体へ連絡するのがおすすめ。直接苦情を言うのはトラブルにつながる可能性があります。

放課後の安全確認ポイント

放課後に友だちと約束して公園等へ遊びに行くようになると、どうしても安全確認が難しくなってきます。公園や友だちのお家までの道順を確認し、危険なポイントがないかどうかチェックしてみてください。

人通りが少ない道

人通りが少ない寂しい道は、言わずもがな要注意です。子どもがトラブルに遭ったとき、すぐに助けを求められる方が安心。

放課後は通学路も関係なく好きな道を選べるため、探検感覚で「細い道」や「抜け道」を選びがち。うちの息子もそうなので、なるべく広い道を通るようによく声掛けをしています。交通安全の面からも、防犯面からも、人通りが少ない道は避けましょう。

街灯がない道

人通りが少ない道と共通する部分もありますが、街灯がない道も注意が必要です。

放課後に遊ぶ場合は学校や家庭で帰宅時間を決めると思いますが、冬場は日が落ちるのが早いため思いのほか暗くなってしまうことも。天気が悪い日はさらに暗くなるのが早いので、街灯のある道を選んで帰宅するようにしましょう。

また、事故が発生しやすいのは夕方だと言われています。17～19時のいわゆる「夕暮れ時」は視界が悪くなることで事故が発生しやすい時間帯だということを子どもにも共有し、特に気を付けてください。反射材を身に付ける、自転車であれば早めからライトを付けるといった対策が有効です。

植栽が多く中まで見通せない公園

公園には植栽が植えられていることが多いですが、あまりに密に植えられていたり、枝木がうっそうとしていたりすると、外から公園内が見通せないため危険です。万が一不審者等が出た場合、通りかかった人が異変に気付くかどうかも大切なポイント。

そのほか、公園内のトイレ裏など、配置上どうしても死角になりやすい場所が存在する場合もあるので、公園内であってもなるべく単独行動を避けた方が安心です。

居酒屋やゲームセンターがある繁華街

人通りの少ない道と反対に、繁華街は繁華街なりの注意が必要です。助けを求めたらすぐに気付いてもらえる点は安心ですが、不意なトラブルに巻き込まれる危険があります。

子どもだけでゲームセンター等へ行かないことはもちろん、万が一トラブルに巻き込まれたときの対処法についても親子で話し合ってみてください。

危険なポイントは子どもと共有して

子どもの行動範囲内に危険な場所がないかどうかは、定期的に確認することが大切です。通学路の途中に大きな駐車場ができている、現在工事が行われている、道路や歩道に破損があるなど、その時々によって危険な場所は変わっていくからです。放課後に行く公園やそれまでの道順についても、危険なポイントがないかどうか確認したいですね。

また、危険なポイントを見つけた場合には子どもと一緒に確認するようにしましょう。防犯面については、万が一何かあったときにSOSを発信できるものや、GPS機能がついた見守りグッズを持たせると安心感が増します。