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犯罪から子どもを未然に守るAI防犯アプリ「SASENAI(サセナイ)」(以下、SASENAI)の開発、実用化に向けて、VxTech株式会社(本社:東京都港区、代表:小野衣子、以下VxTech)を設立したことをお知らせいたします。
VxTechは、代表の性被害の体験から性犯罪のリスクは身近にあるにも関わらず、加害者に罪を問うには被害者自身が被害の証明をする必要があり、そこで幾度にも行われる事情聴取や証拠準備などの2次被害で身体的にも精神的にも追い込まれるという現実を知ったことがきっかけとなり、アイデアが始まりました。
日々、テクノロジーは進んでいますが、子どもを守る防犯対策は基本子ども自身が危険を察知し、「防犯ブザーを鳴らす」「大声を出す」といった従来の方法で対応しなければならないことが多いのが現状です。しかし、子どもの場合、危険に気が付くまでに時間がかかってしまったり、恐怖に直面した際に出る“凍りつき(フリーズ)”反応によって、危険回避が出来ないなど、限界があることが明らかになっています。
また勇気を出して被害申告をしても、2次被害や繰り返される事情聴取などから、心的負担が大きいことも課題になっています。
VxTechは、テクノロジーを使って誰もが、理不尽な犯罪に屈することなく安全に生活できる世界の実現を目指して設立されました。
<ミッション> テクノロジーが人々の支えとなり誰もが対等な権利を持ち尊重し合って生きていける世界の実現 |
私たちは、AI技術を活用した防犯アプリ「SASENAI」および関連するデバイスの開発事業をはじめ、テクノロジーの力を使って声を上げることが難しい人々の代弁者(Advocate) として、理不尽な性犯罪やいじめ、冤罪に屈することなく人々が安全に過ごせる世界の実現を目指しています。
今後もこの分野における研究と開発を進めながら、さまざまな機関や団体と連携を取り、子どもたちが安全に生活できる社会の実現を目指して参ります。
■社名とロゴについて
VxTechの「V」には、Voice (声) 、Advocacy(アドボカシー)、Volcano(火山)、View(展望)の4つの想い、「X」には未知の可能性をテクノロジーが広げていく想いが込められています。
Voice:声を上げにくい人々の「声」となる
Advocacy:弱い立場にある人々の権利を擁護し代弁者となる
Volcano:火山活動が地球の自然活動であるように、人にも内から沸き起こるエネルギーがある。その湧き出るエネルギーや情熱をサポートする
View:人々と共に未来を育み、新しい世界を新しい視野を持って一緒に観る
■事業内容
・AIを活用した防犯アプリ「SASENAI」の開発と提供
・ウェアラブルデバイス、ホームセキュリティデバイスの開発と提供
・子どもの安全に関する啓発活動と教育プログラムの推進
VxTech CEO小野衣子 メッセージ
私は4歳の頃に初めて性被害に遭いました。それからも普通に生活をしているだけで痴漢や性器露出、付きまとい、卑猥な言葉をかけられるといった性被害を受ける経験から、ある日勇気を出して加害者に罪を問うため被害届を出し、最終的に裁判まで経験しました。
しかし、何度も受ける事情聴取や裁判対応などから心身共に限界を迎え、私は自分の弱さに負けて戦うことをあきらめてしまったことがありました。 それから、心に残る傷や悲しみに蓋をして忘れてしまいたいのに、ニュースで理不尽な性被害の話を聞くたびに、憤りと悲しみがこみ上げてきました。だからといって、1度逃げた私に何が出来るのかと悶々とする日々が続きました。
そんなある日、私に瓜二つの長女が4歳になり、彼女が自分と重なって見えた時に急に恐怖が込み上げてきました。被害に遭ってからでは遅く、性被害は一生心に傷を残すことも、性被害を訴えることの難しさも知りながら、私は保身に走って問題が残るこの世界を『未来』として子供たちに見せようとしていることに気が付きました。
自分の中から溢れ出るこのエネルギーを抑え込むのではなく、決して誰一人として理不尽な犯罪や状況に屈することなく、テクノロジーが人々の支えとなり誰もが対等な権利をもって生きていける世界の実現のために爆発させていく覚悟をし、会社設立・開発に臨みました。
今後も皆様の期待を超える成果をお届けできるよう、精進してまいります。