【元刑事直伝】子どもの安全を守るための対策ガイド-事故・事件・災害-

元刑事と子育て中の母の視点から、子どもの安全を守るための具体的な対策を紹介します。

普段の生活には思わぬ危険が潜んでいます。

溺水事故や交通事故、さらには誘拐や性犯罪などは家族の身にいつ起きてもおかしくありません。

刑事時代、実際に被害に遭われた子どもたちを見るたびに悲しい思いをしていました。

防犯面でのリスクを未然に防ぐために、親として知っておくべき重要なポイントを解説します。

この記事を通じて、事故防止と防犯の観点から、子どもたちが安心して過ごせる環境を作りましょう。

子どもの事故を未然に防ぐための安全ガイド

交通事故に注意

警察庁が発表した平成30年(2018年)から令和4年(2022年)のデータによると、小学生の交通事故には「横断中」の事故が多い傾向にあります。

横断歩道を渡る際や、道路を横切る際に事故に遭うケースが目立ちます。

事故を防ぐためのポイントを3つお伝えします。

一度学んだだけでなく、定期的に交通安全について話し合い、再確認してみましょう。

学校での交通安全教室や地域の交通安全イベントに参加するのもおすすめです。

川や海での溺水事故を防ぐために

子どもがひとりで泳げる年齢になると、ついうっかり目を離しがちになっていませんか。

溺水事故を年齢別に見ると、5歳以上の子どもは海や川など屋外での事故が多い傾向があります。

自然の水辺は表面が穏やかでも、流れや波があり、水底も平坦ではないため、注意が必要です。危険な場所には近づかないようにしましょう。

監視員のいるプールでも、子どもをしっかり見守ることが重要です。

水中での活動は、普段よりも多く体力を消耗しますので、必ず保護者が付き添い、適度な休憩を取りましょう。

子どもの水辺での安全対策を5つ紹介します。

これらを意識しながら、安全に水遊びをしましょう。

子どもが巻き込まれる事件と防犯対策ガイド

誘拐、連れ去り、性被害から子どもを守る

令和5年版の警察白書によると、子どもが被害者となる割合の高い犯罪は「略取・誘拐」が最も多く、続いて「強制わいせつ」などの性被害が高い割合を占めています。

子どもへの犯罪行為は、駅や公園のみならず、登下校中の路上など広範囲に及びます。

犯罪の前兆となる付きまといや声掛けなどは、大規模商業施設周辺や住宅街でも起こっています。

特に下校時や外出先では、子どもが一人になるタイミングが狙われやすい傾向にありますので死角の多い商業施設のトイレも、一人で行かせないよう注意が必要です。

家庭でできる防犯対策として、可能な限り外出時や通学時は、家族や信頼できる大人と一緒に行動するようにしましょう。

何があっても家族以外の人についていくことは絶対にしないように子どもに言い聞かせます。

警察などが推進している「こども110番の家」の活用や、助けを求められる場所を日頃から子どもと一緒に確認し覚えておきましょう。

子どもの行動範囲を親が把握し、公共施設や人が集まる場所をあらかじめ確認し、何かあった時にすぐに助けを求める習慣を身につけることが重要です。

子どもの安全を考えよう。キッズ携帯の利用とSNSのリスクとは。

近年、SNSを通じて犯罪に巻き込まれる事件が増えています。

ほとんどのキッズ携帯はWEBの閲覧ができず、決められた相手としか電話できないなど機能が制限されています。

一方で、機能に制限がない機種を持たせる場合は注意が必要です。

特に、匿名で不特定多数の人とやり取りできるSNSやメッセージアプリは、便利で楽しい反面、危険に巻き込まれやすいツールにもなっています。

カメラや動画機能は、撮影したあとの写真の取り扱いに注意が必要です。

子どもたちには、SNSやメッセージアプリの利用に関するリスクや注意点を十分に理解させましょう。

また、親としても子どもたちのSNSやメッセージアプリの利用状況を定期的にチェックし、親子で安心して使用することが大切です。

突然やってくる地震や台風。災害に備える防災対策ガイド

日本では自然災害が多く、子どもの安全を守るために日頃からの防災対策が大切です。

家族全員で防災訓練を行いましょう。

自宅で災害が起きた時のシミュレーションはできていますか?親子で一緒に災害時の行動を確認します。

あらかじめ集合場所を決めておき、子どもが覚えやすい場所を選び、日頃から歩いて確認してみましょう。

子どもと一緒に、川や橋など、危険な場所がないかを確認しながら、避難経路を覚えさせます。

また、災害時に親子が離れているときは、子どもには周囲の大人の指示に従うよう教え、信頼できる大人を頼れるようにしておきます。

さらに、緊急連絡先を教え、携帯電話や公衆電話の使い方を確認しておくことも大切です。

子どもたちが自然災害に対する備えを身につけ、安全に過ごせるようにしましょう。

子どもを守るために!親子で防犯や安全への意識を高めるポイント

子どもの安全を守るために、私たち保護者が率先して情報収集することが大切です。

親子で防犯や安全の意識を高めるポイントを3つお伝えします。

まとめ

いかがでしたか?

今回は子どもの防犯意識や危機回避能力を高める方法をご紹介しました。

親子で一緒に安全について考え、いざ当事者になった時のために、とっさの対応力を身につけることが大切です。

また、防犯グッズは持っているだけではなく、実際に使ってみて使い慣れることで安心感が増します。

近年は、犯罪が多様化し、思いもよらないような事件が起きています。

私たち親は、警察庁や子ども家庭庁などの情報を定期的にチェックして、常に知識のアップデートをしましょう。

子どもと一緒に勉強することで、家族全員の安全意識を高めることができます。

日常生活の中で防犯や安全への意識を自然と高めましょう。家族みんなが安心できる環境を整えていきましょう。

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安井かなえ

元警察官

小学生と幼稚園児までの3人の子どもの肝っ玉母ちゃん。警察庁外国語技能検定北京語上級を持つ。 交番勤務時代に少年の補導や保護者指導を経験後、刑事課の初動捜査班で事件現場に駆けつける刑事を経て、外事課では語学を活かし外国人への取り調べや犯罪捜査などを行う。 現在は、防犯セミナー講師として企業や市民向けに活動中。 好きな音楽はGLAY。

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